●現引きとは
現引きとは、信用買いの返済方法のひとつで、“現物を引き取る”という意味です。
信用買いの通常の返済方法は、信用買いした株式を売って借りたお金を返す「売り返済」ですが、「現引き」は、株式を売らずに借りたお金を返して、株式を引き取る方法です。
現物として引き取った株式は保有資産になります。
例えば、信用買いした銘柄が値下がってしまった際に、「売り返済」をすると損を確定してしまいますが、長期的に保有していれば値上がりが期待できると判断した場合などに利用します。
●現渡しとは
現渡しとは、信用売りの返済方法のひとつで、“現物を渡す”という意味です。
証券会社から借りた株式を信用売りしたあと、同じ株式を買い戻して返済する「買い返済」ではなく、保有している同じ株式を保有資産の中から返すことになります。信用売りした株式と同じ株式を、信用売りをした株数以上保有している場合にのみ可能な返済方法です。
例えば、信用売りした銘柄が値上がってしまった際に、「買い返済」によるマイナスを回避したい場合などに利用します。保有銘柄の取得単価より信用売りした時点の単価が高ければ、現物株の利益を確定したことになります。